ちとせの先生たちわたしたちの想い

子どもの成長のために、
何ができるか

  • 岩間 真理子

    岩間 真理子 先生

  • 福江 彩乃

    福江 彩乃 先生

  • 空本 愛子

    空本 愛子 先生

<考えさせるを、考える。>を方針に掲げる、ちとせの保育。
現場の先生はどのような点を大切にしながら、日々子どもと向き合っているのでしょうか。

現場ではどのような点を意識して、子どもと接しているのでしょうか。

福江先生

当たり前かもしれませんが、一人ひとりの成長を常に意識しています。私が担当する1歳児クラスでは、友達との関わり方をまだ理解しきれていない子どもも多く、トラブルも少なくありません。しかし何かあった時にただ叱るのではなく、それぞれの思いを受け止めながら、一人ひとりが考えて判断ができるような声かけをするようにしています。

岩間先生

個人の成長に加えて、友達との協力も大切です。ちとせは目標に向けて、友達と協力する経験を積める場所だと思っています。私は4、5歳児を担当させていただくことが多いのですが、例えば運動会の鼓隊をみんなで練習するときに、目標を掲げて友達と協力する、壁を乗り越えていくという経験を、一人ひとりができるよう、都度配慮をしています。

空本先生

私が担当する0歳児は、寝返りをしたりつかまり立ちをしたりしますが、園の方針として見守り保育を大切にしています。そのため、こちらが手をかけすぎず、臨機応変に援助することを大切にしています。

「見守る」「自分で考える」はちとせの方針ですが、子どもに任せていると心配や不安を感じる場面は多々あると思います。その時はどう対処していますか

岩間先生

一つひとつの行動に対して、大人がやった方が確実で早いというのはありますが、そこはぐっと我慢します。新人の頃は余裕がなくて、「こんな時はどうすればいいのか」と他の先生に相談することもありました。しかし今では、事前に何が起きるか予想して、準備を工夫することで見守ることができるようになりました。

空本先生

やっぱり先生が余裕を持つことが大事なのかなと思います。自分が切羽詰まってると、子どもに対する態度も変わってきてしまいますから。先生自身も、一つひとつが学び。何かあったら反省して、すぐに切り替える努力が大切だと思います。

福江先生

言うときははっきり言うことも、大切だと思っています。1歳児は何もできないようでいて、実はしっかり先生のことを見ている部分もある。自分に優しいか、甘えられる先生かを見定めているようなところもあるんですけど、優しくする、甘えさせるばかりではいけないと思っています。

子どもに任せていて、何か失敗が起きてしまった場合はどうしているのでしょうか。

岩間先生

子どもって興味の塊なので、トラブルがあっても自分で対処してみたいと思うんですよ。例えば、給食の際にお茶をこぼすことはよくあるんですけど、そういう時も子ども自身にどうすればいいかを考えてもらうようにしています。
先生としては事前に、子どもの手の届くところに台拭きとぞうきんを置いておき、台の上にこぼしたら自らの手で台拭きを選び拭く、床にこぼれたらぞうきんで拭くとか、どうすればいいかを子どもが判断できるよう準備しています。

空本先生

0歳児の場合、おやつの皿を目の前に置くと、バーンと皿を叩いておやつを落としちゃうことがあるんです。それに対しても「だめだよ」とは言わない。時に落としたり、時におやつを口に運んだりと色々経験するうちに、おやつを食べるほうが楽しいっていう気づきが生まれるんですね。保育者側も、待つ姿勢が必要ですが、これも見守るイメージに近いと思います。

樺山 先生

これらのことって、ご家庭ではなかなかやりきれない部分もあると思います。しかし保育園は環境が整っていますから、ご家庭でできない経験も、できるだけ保育園で経験してほしいと思っています。

大人がやってしまうのは簡単ですが、子どもが自分で考えてやることが大切なんですね。

福江先生

もちろん、できない時にはしっかりサポートもしています。自分でできなかったら、「手伝ってほしい」というサインを出せばいいんだよって、子どもたちには教えています。 しかし実際は、サインを出していても、本心では自分でやりたいと思っているもの。そのため、すべてを先生がやるわけではありません。手を少し添えてあげるだけで、子ども自身が「自分でできた!」と、達成感を感じられるよう工夫しています。そういった一つひとつの積み重ねが、いろんなことを自分でやりたい、という気持ちにつながっていくのだと思います。